4 佐世保は海だけじゃない!
そんなこんなでクマさんと別れた僕でしたが、その後すぐに電話で、クマさんに熊本までは乗らないということ、そしてここまで乗せていただいたお礼を言いました。「何事もチャレンジ」というクマさんの言葉を聞いて、優しさに甘えたらあかん、そんな気持ちになったのです。
しかし、相変わらずの小雨の中、「長崎方面」の札を持ったまま時間ばかりがすぎて行きました。
正直、九州はあったかいやろ!と舐めてかかって薄着でした。ムッチャ寒かったです。でも乗せていただかないにしても、「長崎行きなら、逆方面で立った方がいいよ」と声をかけてくださる方もいて頑張ることができました。
そんな中、ついに車が止まりました。乗っていたのは美人な母娘さんでした。若干緊張しつつ車に乗り込みました。
母「あなた、あんなとこに立ってても誰も止まらんよ~」
娘「もっと直線距離の長い、見通しのいいところに立っていてもらわないとわかり
にくいよ~」
とアドバイスをいただきながら話を聞いていると、雨の中立っていた僕を見つけてUターンして戻ってきてくださったとのことでその優しさにまたちょっと泣きそうになりました。
(こんなところでヒッチハイクしていました)
このお母さんと娘さん、とても仲がよくて、一緒に温泉に行ったり旅行をしたりしているそうです。なんかそういうの羨ましいなあと思いました。
もし次京都に来られることがあったらぜひ案内させてもらいたいな〜と思います。
ここでも土地勘のない僕のために、佐世保市中まで、色々とお二人で相談をしながら乗せていただきました。自分ごとのように考えてくださるお二人がとても暖かくて本当にありがたいなあと感じていました。
長崎市内に行きたい!と伝えていたので、長崎市内に繋がるパールラインというバイパス付近のコンビニにおろしていただき、去り際に近くの自衛隊の方に「乗せて行ってあげてね~」と声をかけて帰って行かれました。最後まで優しいお二人でした。
そういえばここでヒッチハイクをする上で重要なテクニックをこの母娘さんに教わりました。それは漠然と市名や県名を書くのではなく、小刻みでも町名を書くということ。
ここでは佐世保から30分ほど長崎市内に向かった「西彼町」という町名を設定してヒッチハイクを続行しました。(母娘さんが、西彼町の「彼」という漢字を「彼女の”彼”!」「彼岸花の”彼”!」と言い合っていたのが思い出すと今でも笑ってしまいます)
この町名もこの母娘さんに教えていただいたのですが、降りる際にこうやって次の設定すべき地名を聞いて行くのがいいかもしれません!