じゃそれで(Up to you)

オーストラリアで旅をしながらお仕事をする生き方を実践しています。

森島の人生を救う10の本

僕は本に救いを求めてきた。

 

十の本とともに、その時の僕が何に悩みどう救われたかを書いていこう。

 

もし僕と似たような状況の人がいるのであれば、

それらの本は必ずあなたの救いとなるはずである。

 

 

 

1 読書の価値を初めて知った 

  芥川龍之介『ひょっとこ』

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腰が低く気弱な男が酒を飲むとおどけたおす。

周囲には酔って記憶がないというが本当は覚えている。

この男は気弱な自分が本当の自分なのか、

おどけている自分が本当の自分なのか分からない。

 

読んだ時「これは僕だ」と思った。

飲み会でふざけてるのが楽しい一方で「ピエロな自分」を感じてきた。

どんなときも自分を偽っている感覚があった。

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2 自分の内と外を意識せざるを得なくなった

 村上春樹トニー滝谷

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トニー滝谷は幼い時から孤独を当たり前として生きてきた。

しかし彼は恋をし、結婚をし、当たり前としてきた孤独を恐れる。

そんな時に妻を交通事故で、父を癌で失ってしまう。彼はまた孤独になってしまう。

 

 

この本で僕は、高級品や肩書きなどにアイデンティティを依存させてしまうことの虚しさを知った。

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3 出会うべくして出会った本

 ブロニー・ウェア『死ぬ瞬間の5つの後悔』

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末期患者の介護士として働く作者が、患者達と生活を送る中で聞いた後悔を五つに絞り、それを物語風に描いたノンフィクシャル作品。

 

 5つの後悔

  1. 「他人の期待に応えず、やりたいことをすべきだった」
  2. 「仕事ばかりしなければよかった」
  3. 「自分の本心を伝えればよかった」
  4. 「友達と連絡を絶やさなければよかった」
  5. 「自分を幸せにしてやればよかった」

 

 

実はこの本を読む直前、大好きな祖父が亡くなった。

入院していた彼と最後に話したのは宇宙の話だった。

 

好奇心が強い人で彼は今からでも宇宙について本気で勉強するつもりだったようだ。

 

このことは僕にいつ死んでもおかしくないと思わせるためには十分な出来事だった。

『死ぬ瞬間の5つの後悔』は出会うべくして出会った。

今でもそう信じている。

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4 正しく生きるということ

 岸見一郎『アドラー心理学入門』

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「私たちのことをよく思わない人がいるということは、私たちが自由に生きているということだ。」

 

「人は他人の役に立った時にのみ勇気を手に入れることができる。そして、勇気を持つことで自分の人生の課題に挑戦できるのだ。」

 

僕は教員として最後の年、アドラー心理学にハマりにハマった。

 

『嫌われる勇気』で有名になったアドラー心理学

 

タイトルの通り、僕は「嫌われてもいい」と思える強さを欲していた。

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5 やりたいことの見つけ方

 瀬谷ルミ子『職業は武装解除

「職業は武装解除」の画像検索結果

 

著者が高校三年生の夏、ルワンダ内戦について習った。

避難民キャンプの写真を見た。疫病にかかり亡くなる直前の母親を見つめる赤子の写真だ。

 

「なぜ各国の政府は支援をしないのか?私ならすぐに飛行機に食料と薬を詰め込んでこの親子の元に行くのに。どうやら私が知らない複雑な問題が世界にはびこっているのかも知れない」

 

とその時、疑問が募ったという。

 

これが彼女が「武装解除」を職業としたきっかけだ。

 

自分にとっての疑問と不信が何なのか、それが次にしたいことへ繋がるのだ。

 

 

仕事を辞めると決めた後、次に僕がしなければならなかったことは「次に何をしようか」ということだった。次にすることは自分が胸を張って好きだと言えることにしたかった。

 

 

6 初めて孤独であることを受け止めた

 佐渡島庸平『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』

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海外で僕が誰とも繋がらず一人になった時、初めて孤独について考えた。

その時に出会ったのがこの本だった。

そして僕は気づいた。

 

孤独は自分の心を豊かにしてくれると。

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7 自己責任と社会問題の線引きを考えた

 水谷竹秀『日本を捨てた男たち』

 

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海外には不法滞在をしながら貧しい生活を送る日本人がたくさんいる。

彼らを「困窮邦人」と呼ぶ。彼らはなぜ「日本を捨てた」のか?

 

僕には「自分は日本から逃げたのだ」という後ろめたさがあった。

 

そして似たような日本人に沢山出会った。

 

それがきっかけで日本社会の息苦しさとそれに順応できない僕達について考え始めた。

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8 「人生を降りる」という選択

 五木寛之『さらばモスクワ愚連隊』

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ジャズ演奏に夢を見た男がその情熱を失う。彼はモスクワで出会った少年に自分の希望を託す。しかしその少年は逮捕されてしまう。

 

このジャズ奏者の男がその情熱を失ったとき、「人生を降りる」という言葉が出てくる。

「人生を降りる」という言葉が頭に焼きつき、僕はその言葉の意味について深く考えた。

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9、10 人生の目的など分かるわけがない

  沢木  耕太郎  『深夜特急

 クロサワ・コウタロウ『珍夜特急』

 

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海外に何年いたか、どれだけの国を回ったかを自慢する人がいる。

でもそんなことは重要じゃない。

 

大事なのは何を得るかだ。

その「何か」は究極の自己満足でいい。

 

そんな大切なことを気づかせてくれたのがこの二作品だ。

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読書が偏見や固定概念といった「身を守る鎧」を外してくれる。

そんなものがなくても死なない現代で重い鎧は邪魔なだけだ。