じゃそれで(Up to you)

オーストラリアで旅をしながらお仕事をする生き方を実践しています。

【ダーウィン2日目】オーストラリアの悪路ルート27にはフォトジェニックすぎる景色が待っているのでガソリン満タンで挑んだ方がいい。

【2日目】ディンブラ→チラゴー→ノーマントン(683km)

 


この日は寒すぎて夜中に何度も起きた挙句、朝8時くらいに窓を叩くキツツキのような音で目が覚めた。

 


窓越しに外を見ると、キャンプサイトのオーナーらしき人が怪訝な顔でこちらを見ていた。

 


話しを伺って見るとどうやらディンブラのキャンプサイトは有料だったらしい。何やらぶつぶつ計算をし始めて、二人でしめて16ドルを支払うこととなった。敷地に止めてこの値段とはなかなか高価な気がしたが、これで遠慮なく敷地内のシャワーやキッチンを使わせてもらえることとなる。

 

 

 

シャワーを浴び、朝食をいただく。朝一のコーヒーとコーンフレークは格別だ。ユキノはコーヒーの代わりに紅茶を飲んでいた。

 

 

 

今日はユキノがしばらく運転をすることとなる。助手席に座るのが久しぶりすぎて違和感があったが、この時間に僕は前日の日記を書くことにした。

 

 

 

この日の予定としてはルート27をひたすら走り、できるならば1号線に乗るということだ。しかしこの選択が悪夢への道のりだったことは僕もユキノも知るすべがない。

 

 

 

ルート27は最初の頃は砂埃がたつものの、悪路と言うほどではなかった。対向車に四駆車が来ると、後ろに土煙を立たせてこちらに向かって来る様子がむしろかっこいい。

 


そんな悠長な会話をしてるうちに、途中地点で寄る予定のチラゴーに着いた。チラゴーではできたら有名な鍾乳洞を見る予定だった。

 


街のインフォメーションカウンターにて鍾乳洞について尋ねると、ハブという施設に行けと言うことだったのでそちらに向かう。

 

 

 

彷徨いながらもたどり着くと、そちらが正式なインフォメーションカウンターのようだったみたいでとても綺麗だった。近くには1900年代初頭に運営されていた初期型の銀行の残骸も残っており、町としてとても面白い。

 

 

 

カウンターに行って鍾乳洞について尋ねると、ツアーしかなく、一人38ドルもすると言うことだった。完全に予算オーバーだった。そういうことで僕達はいそいそとインフォメーションカウンターを出た。

 

 

 

申し訳程度にチラゴーの街を彷徨い、岩山やスーパーマーケットなどに立ち寄りつつ車を再出発させた。

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ここで僕達は「次のガソリンスタンドまで580km」という寒気のする看板を見て、急いでチラゴーの街に戻りガソリンを満タンにしておいた。

 

 

 

今回借りた車は韓国車ヒュンダイのコンパクトカー。燃費がいいとして、どれだけ走れるだろうか。そんな不安を密かに抱きつつ580kmのルーも27を出発した。そしてこれが本当の悪夢の始まりだった。

 

 

 

 


ルート27をしばらく進んだ段階で、ユキノから僕にドライバーが変わった。

 


しばらく運転をしていると道路にやたらと轍が付いている。それもハンドルを取られるほどの深い轍がかなりの数入っているのだ。

 

 

 

この轍に僕達のヒュンダイは何度もハンドルを取られ、座礁しかけ、ガタンガタンと激しく揺られながらおよそ八時間ほど走り続ける羽目になった。

 

 

 

オーストラリアの国立公園があるせいでそこを直線距離で走れず、公園の外縁沿いを走らねばならなかった。かなりの遠回りである。

 

 

 

そしてカンガルーやワラビー達は夜行性で集光性があるために道に街灯などの光るものは一切ない。

 

 

 

夜真っ暗な中、かなりの悪路をゴインゴインと揺られて、ほとんどアトラクション状態だった。

 

 

 

メガネをかけても視界が芳しくない僕の代わりにユキノが右、左と指示を出し深い轍を避けながら進む。対向車も後続車もない真っ暗なルート27は完全に僕達のヒュンダイだけが走っていたために、もはやキープレフトなど関係のない走行をしていた。燃料は残り1目盛。それも僕の焦りを助長させていた。

 

 

 

夜道にはかなり大量のワラビーがいる。避けたり、止まったりしながら運転をしていたもののついに僕は一匹のワラビーを轢いてしまった。速度が100kmほど出ていた上に横から走りこんできたワラビーを瞬時に避けることはできなかった。その時は「仕方がない」と即座に頭の隅に追いやったが、それで本当に良かったのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


僕らの悪路への格闘にも光が見えた。舗装された道路が出てきたのだ。街を間近にして目盛は点滅し始めていたが、僕は一気にアクセルを踏む。

 

 

 

 


速度規制の看板が80km、60km、40kmと徐々にその数値を下げる。街が近づいている証拠だ。

 

 

 

街の前には高い街灯が道路の両端に並んで、まるで街の来訪者を迎えるかのように光っていた。ここがディンブラから580km先の給油ポイント、ノーマントンだ。

 

 

 

街に入り、まずはガソリンスタンドでガソリンを入れる。その後、寝床を探しにうろうろとしていたがキャンプサイトさえ閉まっていたため僕達はヒュンダイ中央分離帯の脇に駐車した。そこで夕食をとり、僕達は眠りに就くことにした。

 

(悪路ルート27のフォトジェニックポイント)

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