【パース159日目】ペンバートン木登り・マーガレットリバー・バッセルトンに行く旅
2月7日時間は22:22
この日は1日掛けてパース(Perth)の南方にある
- ペンバートン(ペムバートン?)(Pemberton)のグロウセスターツリー(Gloucester Tree)
- マーガレットリバー(Margaret River)のボヤージャー・エステート・ワイナリー(Voyager Estate)
- バッセルトン(Busselton)
の3箇所に回ってきた。700km程度の行程だったが、目的地を3分割すれば1つ1つの運転は短く感じるためストレスが比較的に少ないドライブとなった。
- ペンバートン(Pemberton)へ行く
- 53mのグロウセスターツリー(Gloucester Tree)木登り
- マーガレットリバーでワイナリー見学
- バッセルトンは千と千尋の神隠しの舞台らしい
- 帰り道はバンバリーに寄りつつ
- パース生活のその後
ペンバートン(Pemberton)へ行く
前回の1,200kmハットリバー公国ドライブの10日後となるこの日、パースの南側を攻めるべくペンバートン・マーガレットリバー・バッセルトンに向かうこととなる。
そもそもユキノが昨年から行きたいと言い続けていた「バッセルトン」に行くことが今回のドライブのきっかけとなる。一方でなかなか観光地に足の向かない僕は、バッセルトンの南方に興味の持てる要素を探していた。
そんな折に元シェアメイトから「53mのカリーの木の登れますよ」と聞いたことが、ペンバートンだかペムバートンに行くこととなったきっかけだ。
バッセルトンまでであればパースから200km。割とお手軽なドライブとなったものの、53mの木に登りたいという僕の懇願をユキノが認めてくれたため、パースから300km以上も離れた森の中まで車を飛ばすこととなった。
いつもの通り、最寄りのレンタカーショップ(no birds...)で24時間レンタル($115+ガソリン代)をして8時にはパースを経つ。
前回のドライブはオーストラリアンデイのために空いていたものの今日は平日。道は混み合っており、1号線は市内を出てしばらくするまで40~60km/h程度のスピードでノロノロと運転をすることとなった。
パースからペンバートンまでの道は以外にもシンプルなもので、気をつけるべきなのは山中の道路に落ちる小枝くらいか。
ちなみに道中、通りがかるブリッジタウン(Bridgetown)という街は、モーテルにバー付きホテル、古びたインフォメーションセンターとミュージアム、田舎の味方IGAなどがひしめく代表的「田舎町」
もしこれが時間に余裕のあるラウンドトリップであれば、1日の滞在を願い出るレベルで良い雰囲気を醸し出していた。
53mのグロウセスターツリー(Gloucester Tree)木登り
パースを出発したのが8:30頃でペンバートンのグロウセスターツリーに到着したのが12:35なので約4時間の行程。
「どうせ巨木(ユキノは"キョギ"と呼んでいた)があるだけなんだからフリーパーキングがあるでしょ」
とタカをくくっていたもののキレイなトイレ・パーキングがあって、受付のおじさんに$13の徴収をされる。入場料なのか、駐車費用なのか、その両方なのか、その内訳はあまり分からない。
見てみるとグロウセスターツリーの大きいこと。その驚きよりも足を掛けると外れそうな杭の刺さり方に恐怖を覚える。
何語を喋っているのか分からない家族連れが1組いるくらいで、その家族も数段登って記念写真を撮る程度。それはそうだ。見ただけで登るのが無茶でしかないということが分かる。
ただこんな森の中まで駄々をこねて来たからには登らねばならぬ。そう決心して何語か分からぬ家族が小休止をしている隙を見て登り始める僕。
しかし5m程度まで上がった段階で「これは無理だ」と悟りを開いた。
その時だった。先ほどまでのほほんと記念撮影をしていた家族たちが僕の下方から登り始めて来たのだ。杭の幅は約1m。どう考えてもすれ違いはできない。これでは引き戻すことができない。
子供達に距離を詰められる僕は諦めて53mの巨木を登り始めるのだった。
登り出せば慣れるという考えは甘く、全く慣れない。どころか下を見ると吸い込まれそうになる。永遠にも続くかのような木登りではあったが、動画を撮ってみると約7分程度しか掛かっていなかった。
グロウせスターツリー53mの登り下りを動画で撮影して見ました。お時間あればどうぞ。
頂上と頂上の少し手前には踊り場のようなスペース、見晴台があるためそこまで登ることができれば一先ず安心。
頂上に登り切って心が緩んだのも束の間、驚くほどの強風が吹いて見晴台がギシギシと揺れる。その揺れに呼応して狂喜乱舞する子供達。なぜか叫ぶお父さん。
そんな阿鼻叫喚の中で頂上の雰囲気を楽しみ切った僕はおとなしく降りることにした。
その時に元シェアメイトの「降りる時の方が下を見ないといけないんで怖いんですよ」という言葉がこだまのように僕の頭の中に響いた。しかし意外にもそこまで怖くはなく、やっぱり登る時の方が恐怖感が勝るように思う。
登るときに恐怖で震えていた足が、帰り道では疲労で震える。足を踏み外すのではないかという危険と共に僕はなんとかグロウセスターツリーを降り切った。ちなみにその数分後、平均年齢5歳程度であろう三人兄弟達も凱旋する王者の風格で降り切った。そんなご家族と写真。
マーガレットリバーでワイナリー見学
次に向かうのはマーガレットリバー(Margaret River)というワイナリーが有名な街だ。美しいワイナリーの建物やワイン用のブドウ畑などを見学しつつ試飲を楽しむというのがマーガレットリバー流。
ちなみにオーストラリアの飲酒運転の縛りは割と緩く、1スタンダードドリンク(10グラム(12.7m))までであれば飲んだ後に運転をしても構わないという決まりになっている。
例えば
- アルコール度数の低いビールは「375ml」までOK
- ワインは「100ml」までOK
といったようになっているのだ。
そんなわけで試飲やむなし!といった気持ちでマーガレットリバーのワイナリーにガクガクの足で向かったわけである。
そういえばペンバートンに向かう方々、ペンバートンからマーガレットリバーに向かう道中で背の低い木が立ち並ぶファームを多く目にすることになる。これは後から知ることになるがワイン用のブドウ畑だ。
僕たちが行ったのは、ボヤージャー・エステート(Voyager Estate)という(おそらく)マーガレットリバーで最も人気なワイナリーだ。
着くや否や迎える広大な敷地面積に広がるブドウ畑。そして白を基調とした建物が青空に映えている。とても美しい建物となっていた。一先ずワインを提供している建物を目指すが、それまでに通る庭園やキッチンガーデンにローズガーデンなどがとにかく綺麗だ。(ブドウを1粒食べてみたらかなり渋かったです)
試飲は$9〜で3種類までのワインを選べるようになっていたが、これはもしかすると先ほどの飲酒運転ギリギリの量となっているのかもしれない。
ここで僕たちは庭園を回ったり、写真を撮ったりするなどをして試飲はせずに次なる目的地へと出発をした。
バッセルトンは千と千尋の神隠しの舞台らしい
マーガレットリバーからバッセルトンまでは大体1時間程度の行程。イルカが有名なのか街の一部にはイルカをモチーフとしたモニュメントやデザインが見られた。
海沿いに向かいフリーのパーキングに駐車。早速バッセルトンの目的地「バッセルトンの桟橋」に向かう。このバッセルトンの桟橋はジブリの某作品で舞台になったことで有名だそう。僕もあやかりジブリ映画を再現する。
ちなみに入橋料は大人$4で、バッセルトンの桟橋上を走る汽車に乗るためにはもう少し掛かる。僕たちは特に汽車には興味がなかったため桟橋上を歩いて見た。運良く(というかオーストラリアは連日)晴れ模様のため、海と空の青が美しく映えてくれた。
ここ数日間、中国ではチャイニーズニューイヤーのために連休。多くの中国人達が観光に来ていたことが印象に残った。そう言えば木登りの家族達はフランスからの旅行者だそうで「なぜ木登りに?」という勝手な疑問を持ったことも思い出した。
そんなこんなで本日、本格的な食事にありつくのがバッセルトン桟橋付近のレストランとなる。バッセルトンの桟橋チケットにレストランのクーポンが付いていたためだ。しかもビール・ワイン1杯無料/カフェでは(食べ物を買うと)ソフトドリンク無料
とありがたいサービス。
帰りの運転はユキノに任せ、僕はビールとワインを飲んだ。山ほどのフライドポテトは食べきれず持ち帰った。ピザは美味しかった。
帰り道はバンバリーに寄りつつ
帰りはバッセルトンとパースの間に位置するバンバリーという町に寄ることに。元シェアメイトがその近くのファームで働いていたらしく、西オーストラリアで卸されている多くのアボカドがそこで作られているらしい。
「(バンバリーには)ほとんどなんもないっす」という言葉を残してバリに発ってしまった彼の言葉からは、意外性を感じるほどに商業施設の集合地帯があった。
そこで僕たちは買い物と小休止をしパースまで帰る。
このオーストラリアで身についたものは、安全な運転でもマナーでもなく、ワラビーやカンガルーを轢かないためにちょうどいい速度の車を追尾する小狡さなのかもしれない。
パース生活のその後
最後に今年5月で締めくくるパース生活のその後を書いておく。
5月8日にパースを発ち、オーストラリアに思い残すことがないよう僕とユキノが回りたいと思う場所を回っていく。
具体的には、
の3つとなる。
ウルルはユキノの言葉を借りると「日本でいう富士山的なもの」でもしかすると外国人である僕たちの方が有難がって見に行くものかもしれない。
ユキノとケアンズで出会って以来「とりあえず行っておきたいよね」と話しつつも、移動の関係で寄れずにいた場所だ。
ホバートこそ何となく理由もなく行くというのがぴったりなのだが、離島が好きな僕としてはとても行きたかった場所。
シドニーからケアンズはオーストラリアを1周した中でも1番人との出会いがあって、点在する街の雰囲気が素敵で「再訪したい」という気持ちが強い。
ケアンズから始まったオーストラリア生活はケアンズで終わることとなりそうだ。
おそらくここまでが5月下旬には終わる。それから僕たちはドイツに行くことに決めた。
これまでカナダに行くと考えていた僕たちだったが、できれば稀有な経験をしたいということ・英語圏ではない場所で生活をしてみること・(カナダのWHに必要な指紋認証が厄介なこと)などを理由にドイツへのWHへと変更した。そんなわけでもう少し日本には帰らない予定に。
パースで思い残すことと言えば、(今日ユキノから聞いた)「マチュピチュっぽい場所」に行くことくらいか。ちなみに「GOLDFIELDS」というらしい。片道9時間かつオフロードありまくりのためになかなか行くことが難しそうな場所だけれど、なんとか西オーストラリア州にいる間には行けたらと思う。(完)